ROBOKITaS

経済を成長させて一人あたりの実質所得を増やすためには、生産性の向上が必要です。しかし、今の日本では2つの誤った考え方で生産性政策が語られています。1つは規制緩和で競争を促せば生産性が高まるというもので、もう1つは成長分野や新産業を育てるというものです。

 

確かに市場競争は生産性を高める一つの要因です。しかし、参入規制を緩和して参加者が増えれば生産性が高くなるというものでもありません。例えば、タクシーの数が増えると、各タクシーの稼働率が下がり、生産性は低下してしまいます。大切なことは生産性を向上する手段が発案・開発され、実行されるということであって、市場競争は手段の一つでしかありません。

 

また、生産性の向上は雇用者数の伸びとは違う要素ですから、新しい産業ができたり、需要が拡大する産業に雇用を移したりしても、生産性が向上するとは限りません。それらの産業よりも、それ以外の既に存在する産業の方が大きく、改善する余地も大きいかも知れません。

 

生産性を改善する要素

農業では戦後、素手やくわや鎌などの器具や牛を使った生産から、トラクター・田植機・コンバインなどの農業機械を使った生産に代わり、急速に就農者数が減少しました。近い将来、農業機械は大型化を飛び越えてロボット技術によって無人化されるはずです。

 

生産技術の進歩は、ロボット技術の進歩によって新たな時代に入りました。分かりやすい例がロボットカーで、既に高速道路などの限定された条件下で無人運転を実現する技術は存在します。自動車会社やGoogleは一般道でも自動運転を実現する技術を開発しようとしています。実用化されると自動車運転職種がロボット技術に代替されることになります。

いずれは、大半の仕事がロボット技術やソフトウェアに代替されるはずです。しかし、生産性を改善する要素はロボットだけではありません。器具の工夫や情報技術、動力機械を使って向上することもあるでしょう。また、参入を規制して稼働率を高めたり、規格化で量産効果を高めたり、別の何かで代替されることもあるはずです。

 

ROBOKITaS

生産性を向上させる要素を「Robot」「KIT」「System」分類し、規制緩和に替わるべき生産性政策として提案するのがROBOKITaSです。

政府に期待するのは、企業・業種間の情報の連続化を支援してロボットやソフトウェアを適用しやすくしたり、生産性を改善する具体的な手段の研究開発を支援したり、データベースを提供したり、規制や規格を設定したり、教育訓練や資格を改善したりすることによって、生産性を向上させる要素に対して直接的な関与をすることです。

 

情報の連続化

ソフトウェアやロボットを使って自動化しようとするときには電子化された情報が必要です。しかし、作業工程ごとに情報を入力する必要があると、ロボットやソフトウェアの使用が難しくなります。

 

近年はセンシング技術の進歩によって、例えばイメージセンサーが取得した画像を処理して、使う部品の位置や向きの情報を取得することができるようになりました。しかし、センシング技術を使うにしても、部品の形状などの情報を予め取得させる必要があります。

 

ソフトウェアやロボットを活用を進めるためには、企業間や業種間で情報の壁を作らずに、決まった形式で情報が共有されることが大切です。例えば、自動車の設計データを使えれば、自動車整備にロボットを使うことも難しくはなくなるはずです。それには政府が、法律や規則を作ったり、インフラを提供することによって、情報の分断を生じさせない仕組みを作ることが必要です。

 

データベース

生産性を改善するアイデアを手段にし、改善や活用を進めるためには、料理のレシピや評価を投稿・閲覧できるレシピサイトのようなデータベースが役に立つはずです。

すべての職種で生産性を高める手段を協力して開発・活用する仕組みです。

 

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